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Oct 2, 2018

この地に生きる決意の証@錦江湾

この時季にしか見られない期間限定の姿。

ネジリンボウの極チビ(15mm)

親しみを込めてチビリンボウと呼んでいます。
第一背鰭第二棘がピーンとまっすぐに伸びているのが決定的な特徴です。
ヒレナガネジリンボウのそれとは違い,色が白です。
ところが,ほんの数日経つとポッキリ折れてなくなってしまいます。
撮影中にもちょっとずつ短くなっていました。


この伸長ひれがなぜ備わっているのかは謎です。
が,巣穴を見つけて定着をし始めたくらいのタイミングでなくなってしまうようなので,
それ以前の生活において何らかの役に立っていて,
定着を始めると役目を終えてしまうのではないかと思われます。
もしくは,個体によるものなのか?

こちらはすでに伸長ひれを失った個体。

ごくごく幼少期に限られた特徴を自ら捨て去ることで,
この地に生きる決意を身を以て表明しているかのようです。

 

Sep 26, 2018

テヅルに隠れるスズメダイ@坊津

ちょい深場のテヅルモヅルに身を寄せていた
小さなスズメダイを見つけました。

ナミスズメダイの若魚

一見するとヤマブキスズメダイかなと思ったのですが,
何かちょっと違う。
調べてみると,同じクラカオスズメダイの仲間でした。

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Sep 25, 2018

可愛さ余って憎さ百倍@坊津

浅場の岩場を見慣れぬ魚が泳いでいました。


体長10cmほど,まだあどけなさが残る幼魚から若魚といった感じです。
口元から尾鰭にかけて一直線につながる太い黄色帯が特徴的で,
目立ってしょうがありません。

体つき顔つきの特徴からフエダイの仲間ではないかと
目星をつけて図鑑を調べてみると,
わかりました。

イソフエフキ。

沖縄では庶民の食用魚として親しまれているそうです。
ですが,坊津では小さい生き物たちをバクッと食べてしまう厄介者。

B-POINTのりっちゃんが,
「かわいいと思ってたけど,正体が分かったら急に憎らしく見えてきた。」
と言ってました。

可愛さ余って憎さ百倍

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Sep 21, 2018

待ちかねた繁殖の気配@坊津

ヤシャハゼやヒレナガネジリンボウ,ホタテツノハゼなど
共生ハゼたちが目白押しのポイントを教えてもらい,
さあハゼ三昧に浸ろうといざ海底に降り立った瞬間,
岩陰にいた鼻っ面が黄色いベラが目に入りました。

クレナイイトヒキベラの若魚(雌?)

おや珍しいと,しばらく追いかけていると,
その近くでやけに動きの激しいベラが泳ぎ回っています。

!!!

クジャクベラ(ピンクフラッシャー)

坊津ではこれまでにも,
幼魚や小さな雄の姿をちらほらと見かけることはあったのですが,
しっかりとした雄の様相を表す個体を見たのは初めてです。

同じような雄が3匹ほど競り合いながら泳いでいたので,
立派に繁殖しているのではないかと思われます。

この辺りにはそろそろコロニーができそうだなとにらんでいたのですが,
ついにその兆しを写真に収めることができました。
嬉しい発見です。

興奮のあまり
本来のお目当てのハゼたちのことを
すっかりほったらかしにしたまま
タイムアップを迎えてしまいました。

秋の坊津、時間が足りない。

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Sep 21, 2018

砂地に実るハゼ豊作@坊津

およそ2か月ぶりに坊津です。
7月に訪れたときにはまだまだ水温が低くて
ハゼの出がいまいちでしたが,
今回は元気いっぱいに飛びまわっていました。

ヤシャハゼのペア


少し前まではヒレナガネジリンボウと同居していたそうですが,
凶暴に噛みつき攻撃をして無理矢理追い出してしまったとのこと。

若いころまではうまくいってたシェアハウスも
成長が進むにつれてついに破綻してしまったのでしょう。
ハゼの世界にも大人の事情ってのがあるのでしょうか。

幸いなことにヒレナガネジリンボウの方も
無事新しい穴を見つけられたようです。

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Sep 7, 2018

ただものだもの@柏島

ヒトデをひっくり返せば大抵見つかる
ごくごく普通種ですが,
宿主のヒトデの色合いや突起の塩梅によって,
俄然いい被写体になってくれます。

ヒトデヤドリエビ

ただものだものと素通りするのは早計。

たかがただもの
されどただもの

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Sep 6, 2018

表紙を飾る者@柏島

この風貌,このシチュエーション,
とっても見覚えのあるエビ。
いつも頼りにしている図鑑を手に取ると,
すぐそこに答えが。

ワライヤドリエビ

堂々「サンゴ礁のエビハンドブック」(峯水亮・著)の表紙を飾っています。
なんとまあそっくりのシチュエーション。
表紙の個体よりも幾分ほっそりとしています。
雌雄または成長の違いでしょうか?

そしてそして,和名索引のトリも飾っている。

ワライヤドリエビに始まりワライヤドリエビに終わる。

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Aug 30, 2018

助けが必要@柏島

自力で撮るとなると,かなりハードルが高い。
ガイドのメグさんにがっつりサポートしていただきました。

テヅルモヅルエビ

脱力してるとこ

 

Aug 23, 2018

強そう,だが小さい@柏島

初見のエビです。

サンゴヒメエビ


体に対して不釣り合いな程ハサミ脚が大きくて
いかにも屈強そうな風貌だけど,
いかんせんとても小さい。

右体側が奇妙にふくれているのが気になります。
抱卵なのかな?
いや寄生虫かな?

写真だけではよくわからない。

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Aug 22, 2018

キラリ☆アイメイク@柏島

この眼で見つめられたら
素通りすることは絶対不可能。

ヒメニラミベニハゼ

銀色アイメイクに釘付け。

ふわり跳んだ。

だいたいいつも着底しているので
見つけやすくて撮りやすい。
ただし,砂バックになりやすいのが難点。
この時はちょっとだけ背景が綺麗に見えました。

 

Aug 20, 2018

入れてください,入れません@柏島

砂地には,ルーキーのちびっこハゼたちの姿がチラホラ。
中には未だ自分の住まいを決められず,
お困りの様子を見せるものも。

速い潮の流れを必死にこらえながら,
近くにあった物件にルームシェアをお願いしています。

ルーキーヒレナガネジリンボウとネジリンボウ

しかし,先客のベテランハゼは容赦なくお断り。
あっち行け!と激しく追い払います。

入れてくださーい!!

入れません。

 

Aug 19, 2018

星の王子様@柏島

浅場で被写体を探してうろうろしていると,
ガイドのメグさんが,小さな白いウミウシを見つけて
石っころの上にのっけてくれました。

シロイバラウミウシ

小さな星の上をイメージして
石の縁が円弧になるような方向から
背景を黒抜きで撮影しました。

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Aug 18, 2018

撮るの難しい@柏島

どこせんアイドルメンバーの一員です。

クダヤギクモエビ

最近はなかなか目にすることがありませんでした。
クダヤギの中に隠れている上に
ハサミ脚が長くて,非常に撮りにくい。

初めて潜った坊津で紹介してもらって以来
ずっとアイドル級なのですが,
未だに美しく撮れたことがないという。

クダヤギクモエビを美しく撮るは永遠の課題なのかも。

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Aug 17, 2018

ひょっこりにほっこり@柏島

小さな生き物たちが身を潜めつつ
こちらの様子をうかがっていたり,
時折ひょっこり姿を現す仕草は,
見ていてひょっこり,じゃなかったほっこりします。

テンクロスジギンポ

ミナミギンポ

アカホシイソハゼ?

かなりひょっこり

見たくないひょっこり










(閲覧注意)










ウオノエinクマノミ

クマノミはかなり苦しがっていて,
狂ったようにイソギンチャクをガブガブやっていました。
かわいそうに,目がいっちゃってます。

奥様はこのひょっこりは好きではない。

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Aug 15, 2018

束の間爽快ブルー@柏島

今回の柏島は,ラッキーなことに連日好天続き。
さらにはいい潮が入ってきて透明度もぐんと上がりました。

普段見通し5m以下などはざらなので,
若干濁っていてもさほど気にはならないのですが,
さすがに船上から海底がきれいに見えると,
それだけでテンションは上がるもんです。

見上げてエントリーシーンなんかも撮っちゃいます。

青い海に立ち上るキビナゴの入道雲

キビナゴ雲を狙ってカンパチがやってきます。


キンメモドキとイシモチのミックス集団

奥様行く手を阻まれる

奥様埋もれる

奥様かき消される

アオサハギ

文句なしブルー。

水面に上がってもブルー

こういう海ばっかり潜ってたら
きっとワイドレンズが欲しくなるんだろうな。

気まぐれな黒潮ブルーは,
次の日にはあっという間に過ぎ去ってしまいました。

 

Aug 14, 2018

誕生前夜@柏島

求愛・産卵シーンに負けず劣らず旬なネタ。
孵化が近い卵の写真もいくつか撮れました。

カミソリウオの抱卵

カモハラギンポ育卵中

ニシキフウライウオの抱卵

トラフコウイカの卵

卵の中でけっこう動いていて,
もうハッチアウト間近という感じでした。

まー当然のことながら,
ハッチアウトシーンを引き寄せるような運は持ち合わせておりません。

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Aug 13, 2018

出会いは突然に@熊本

柏島ログ小休止。

熊本県立美術館分館で開催されていた
中村征夫さんの写真展「海への旅」へ行ってきました。

お盆の帰省シーズンと重なって,
高速道路はなかなかの渋滞。
お昼近くになってようやく熊本市内に到着しました。

会場に行く前に昼食をと考えて,
ふと目についたうどん屋さんに入りました。
ゴボウ天ぶっかけをたのんで食べていると,
後から入ってきたお客さんも同じのを注文した様子。
「ゴボウ天ぶっかけ,人気やなー」と思いながら,
注文主の顔をちら見してから視線を戻し,
自分のうどんをすすろうとしたその瞬間,
頭の中の回路がギュンギュンいいました。
「ん?んんん?!」
二度見しました。見事な二度見しました。
「征夫さん!,うしろ,うしろ,征夫さん!」
どこせん奥様にうろたえながら伝えるも,
奥様も要領を得ません。
そして奥様も二度見しました。お手本のような二度見しました。
そんな私たちの挙動不審な振る舞いに気づいた征夫さんは,
にこやかに会釈されました。

どこせん「写真展に来ました。」
征夫さん「もう帰り?」
どこせん「いいえ,今からです。」
ほんの短い会話でしたが,感動ものでした。

日本を代表する写真家に,
まさか,まさかうどん屋で遭遇するとは!
しかも隣の席で同じうどんをすするとは!

とりあえずその場はお別れし,
お先に会場へ向いました。
やや遅れて征夫さんも会場に戻られ,
会場を訪れた方々と談笑したり,
写真集にサインをしたり,
ファンの方と一緒に写真を撮ったりと
とっても気さくに過ごされていました。

たくさんのお客さんが集まった中,
いよいよトークショーが始まり,
楽しいお話にすっかり釘付けになりました。

征夫さんがダイビングと水中写真を始めたきっかけ,
母なる海と呼ばれる所以,
サンゴと私たちの暮らしとの関わり,
通称イクオネ(クリオネの仲間)発見時の話,
イクオネ命名の裏話,
しんかい6500に乗船した体験談
などなど
深い話,愉快な話が満載で,
あっという間の1時間でした。

トークショーの後に一緒に写真も撮らせていただきました。

発光生物を撮影するときに使ったというブラックライトについて,
奥様が「水中用のブラックライトってどうやったら手に入るのですか?」
とお訊ねすると
「カインズでブラックライトを買ってきて,
自分でつくったハウジングに入れて使いました。」
とのこと。

征夫さんもDIYバリバリやー!!ってまたまた感動しました。
どっかのメーカーの提供なんかじゃないところがすごい。

会場で販売していた2冊の写真集と
前から持ってた「海中2万7000時間の旅」も家から持参して
サインをいただきました。

よかったー。
写真展よかったー。
征夫さんに会えてよかったー。
サインもらえてよかったー。
一緒に写真写ってもらえてよかったー。

73歳現役プロダイバーのエネルギッシュな姿に
パワーをいっぱいいただきました。

いつかまたお会いできますように。

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Aug 12, 2018

夕暮れ時のラブシーン@柏島

魚たちの産卵シーンが狙えるということで
3本目の時間帯を繰り下げ,サンセットダイブへ向いました。

潜降してすぐにヒメテグリの求愛シーンに遭遇。

ヒメテグリの求愛


オスの必死の形相が笑えます。
それに比べてメスの素っ気ないこと。

やがて,キンギョハナダイの狂喜乱舞の産卵ラッシュが始まります。

キンギョハナダイのオス

普段の姿からは想像もつかなかった婚姻色に驚きました。

魅力的なオスの周りには複数のメスたちが群がります。

産卵は一瞬の出来事です。

惜しくもピンぼけ。

キンギョハナダイ祭りのお隣では
これまた艶やかな婚姻色を浮き上がらせて,
レンテンヤッコが求愛しています。


メスのお腹をつついて産卵を促すオスの後ろには
卵を狙うメジナたちがうろうろしています。

産卵直後

メスの尾鰭の横に卵らしきものが写っています。

最後はミヤケテグリの産卵
オスが求愛のディスプレイをしながらメスの後を追います。

気のあったペアは体を寄せ合いながら
グルグルと円を描くような行動をとります。

そして,産卵に向けて浮上開始。


オスがメスの体を支えるように下から胸びれを差し入れ,
ゆっくりと浮き上がっていきます。

どのタイミングで産卵するのか分からず,
うまくシャッターが切れない。

これか?産卵したのか?

直後にすぐさま行方をくらましてしまいました。

あまりにエキサイトしすぎて,こちらもエア切れ寸前。
大興奮のサンセットダイブ。

ダイビングあとの夕焼けが,やけに綺麗に見えました。

 

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