*パステル岩肌バックにニシキ抜き2013/10/24 20:21


ホソフウライウオ

撮影者:どこせん旦那
撮影地:坊津(鹿児島)
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/125秒,F5,ISO2
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ホソフウライウオとニシキフウライウオが,
ペアになっていました。
見た目地味なホソフウライウオの方が珍しいので,
贅沢にもニシキフウライウオを脇役にしました。

同じ仲間で体つきはそれほど変わらないのに,
派手さと地味さがこれほど極端に違うとは,
どういう進化の過程を経てきたのでしょう?

ホソフウライウオは,
トゲウオ目(2亜目11科71属278種)
  ーーヨウジウオ亜目
    ーーカミソリウオ科
      ーーカミソリウオ属
に,カミソリウオ,ニシキフウライウオと共に属します。
(カミソリウオ科は1属3種)

トゲウオ目は,魚の風貌としては変わり種の宝庫で,
他に,ウミテングの仲間,タツノオトシゴの仲間,
ヨウジウオの仲間,ヘラヤガラの仲間,
そして,サギフエやヘコアユなど,
吻が細長い,へんてこなタイプの魚たちが集まっています。

カミソリウオの仲間は,形態の変異が著しいため,

長らく分類が混乱していたそうです。

日本では,かつて,

カミソリウオ,フウライウオ,ノコギリフウライウオ

の3種に分類されており,

ニシキフウライウオは,

フウライウオの種内変異とされていました。


ところが,1994年に瀬能氏によって,

これらは全て同一種であることが明らかにされ,

まとめてカミソリウオとなりました。

また,このとき,ニシキフウライウオと

ホソフウライウオが,別種として記載されました。


とは言っても,見た目,

カミソリウオとホソフウライウオの区別は難しいし,

さらに,紛らわしいことに,

日本では消失してしまったノコギリフウライウオが,

外国では未だに別種扱いされたりしているそうです。


それは,ラフスナウト・ゴーストパイプフィッシュ

もしくはヘアリー・ゴーストパイプフィッシュ

Rough-snout Ghostpipefish/ Hairy Ghostpipefish/

   学名:Solenostomus paegnius

と呼ばれていて,

こちらのブログこちらのページで紹介されています。


とってもふっさり。まさにヘアリーなカミソリウオです。

このふさふさ感,フィリピンならではといった感じですが,

こんなの,日本でも見られるのでしょうか?



*擬態の性差2013/10/22 20:58


イソバナカクレエビ (メス)

撮影者:どこせん旦那
撮影地:坊津(鹿児島)
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/125秒,F11,ISO200

イソバナカクレエビは言わずと知れた擬態上手で,
ホストのイソバナやエダムチヤギなどの色に見事に染まって,
体を目立たなくします。
上から見るとすっかりホストに溶け込みます。
でも,横から見ると体の輪郭が浮かび上がって見えるので,
慣れてくれば,けっこう見つけやすかったりします。
ただし,うまく見つけても,
すぐにホストの裏側に回り込んで,姿を隠すので,
なかなかおとなしく撮影に協力してくれない。


イソバナカクレエビ (オス)

撮影者:どこせん旦那
撮影地:坊津(鹿児島)
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/125秒,F10,ISO1
00

さて,こちらの個体。
見つけたときは,
「多分イソバナカクレエビだとは思うけど,
ほとんど透明だし,どうして擬態してないんだろう?」
と不思議でした。
別のところから最近引っ越してきて,
いったん体色をリセットしておいて,
これからこのホストの色に染まろうとしているのかな?
と考えてみましたが,その予想ははずれました。

調べてみると,
透明な個体はオスで,
色がついた個体はメスなんだそうです。
性別によって体を隠す方法が違うのですね。
またひとつ,新たな知識が増えました。


*壁に棲むもの2013/10/18 21:35


クマドリカエルアンコウy.a.
撮影者:どこせん旦那
撮影地:坊津(鹿児島)
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/160秒,F10,ISO200

5cmサイズくらいに育った個体です。
この岩のくぼみが体のサイズにぴったり。
よほど居心地がいいのでしょう。
岩壁の一部となってなじんでいます。
このまま化石となって一体化してしまいそうです。