早朝に福岡を出発し、
途中休憩も最小限にとどめて
九州自動車道をひたすら南下。
レンタルタンクを積み込んで
フェリーで桜島に渡り
エントリーポイントに到着する頃には
もうすでにお昼近くになっています。
いつも先客が数名。
全て釣り目的の方々です。
トラブルを避けるために
何はさておき先ずはご挨拶。
「すみません、私たちダイビングなんですけど、
こっからこう行ってあの辺潜りますんで、お邪魔しますね。」
幸い今のところもめたことはありません。
車を停めたすぐそばの兄弟らしき少年たちにも同様にご挨拶。
小さい方の男の子がお兄さんにこっそり尋ねます。
「ダイビングって何?」
「海の中に潜るって。」
すでに釣りにも飽きていたのか
男の子は興味津々な様子でこちらの動きをうかがってます。
1本目のダイビングを終えて上がってきた私たちに
すっ飛んで寄ってくると矢継ぎ早に質問の嵐。
「ウミウシはいましたか?」
「(え?いきなりウミウシ?)いや見なかったね。」
「カニはいましたか?」
「カニはいっぱいいるよ。」
「カメはいましたか?」
「カメいなかったねー。」
「魚は何がいますか?」
「カンパチとかハゼとかいっぱいいるよ。」
器材を片付けている最中もひっきりなしに話しかけてきます。
いつもだったら「せからしーなー」って思って邪険にするところだけど、
丁寧な言葉遣いで熱心に聞いてくるもんだから、
ついつい相手にしてしまいました。
急に質問が変わります。
「クジラって何を食べてるか知ってますか?」
「知ってるの?」
「オキアミをバーンって食べてここから水だけ出します。(ジェスチャー付き)」
「よく知ってるね。」
「テレビで見ました。」
「イルカはどこから息するか知ってますか?」
「知ってるの?」
「このへんの背中のところで息します。(ジェスチャー付き)」
「詳しいね。海の生き物のこといっぱい勉強してるね。」
「(照れながら)・・・でも漢字は苦手です。」
それは聞いてないから言わなくていいよ。
今度はこちらから質問
「何が釣れた?」
「アメです。アメが釣れたらタカ(多分トンビのこと)にこうやって投げます。」
トンビにお裾分けしてるらしい。
「アメって何かな?イシモチのこと?」
「アメちゃんよ〜。」
「???」
結局わからなかったので
家に帰って調べてみると
クロサギのことでした。
鹿児島では「アメイオ」と呼ばれてて、食卓でもお馴染みらしい。
味がほんのり甘いらしい。
あゝそれでアメ。
錦江湾バイブル「桜島の海へ」でも紹介されてました。
かわいい少年のおかげで
いつもより2割増しくらい楽しいダイビングになりました。
でもね,少年君
写真とってるとアメちゃんはいつも横入りして
邪魔ばっかりすんだよ。