大沢さんと話していて,
モエギハゼspが見られるポイントがあるということがわかり,
ぜひにとリクエストしました。
そのポイントはリゾートを出て右側,マトポイントと港の間にある
ヴィスタマール(Vistamar)というところです。
水深40mのところから垂直の壁が30mくらいそびえ立っていて,
モエギのあとも壁沿いをゆっくり上がってきながら
ベニハゼなんかも狙えそうです。
いかにもおもしろそうで,わくわくします。
朝になってうちのボートがモエギハゼsp狙いだということを
別のボートのグループが聞きつけたようで,
急遽「うちも便乗させてもらおう」
ということになったらしく,
総勢10人のカメラ派ダイバーが,
同じポイントに同じ被写体目的で同時に潜ることになりました。
この時点でいやーな予感がしていたのですが,
当然その予想は的中することになるのです。
エントリー後,しばらく様子を見ておこうと思い,
他のダイバーよりも少し水深を上げた状態で俯瞰していました。
すぐにロナルドがモエギハゼspを見つけたらしく,
近くのダイバーに教えてあげますが,
呼ばれた人以外もそれに気づいて一斉に群がります。
たちまち目の細かい砂泥が巻き上がり,
一面がもわもわーっとしてきます。
みなさん我先にとバタバタしながらグイグイ寄っていくもんで,
あっという間にモエギは引っ込んでしまい,
ほんの1,2分で撮影タイム終了です。
そして後には煙幕が残されます。
何カ所か群れてる場所があったようですが,
ロナルドが指し示すたびに
わーっと群がってー,引っ込めてー,もわもわーの繰り返しです。
ロナルドは「待って」のサインを出したり,時には力づくで引き離したりと,
一生懸命ダイバーを振り分けようと奮闘しますが,
誰も言うことをきく気配がありません。
特に「便乗組」の方々は,遠慮するどころか
私たちをさておいての傍若無人状態です。
便乗を通り越して完全に乗っ取りです。
そして,ひととおり全部の群れを引っ込めてしまうと,
ようやく気が済んだのか,あきらめたのか,
唯一ダイコンの警告にだけは従順なのか,
みなさん浮上していきました。
その間約15分。
少し浅い水深を保っていたとはいえ,
私自身のダイコンの表示もあまりよろしくない状態になっていましたが,
せっかくリクエストしてて,一目も見られないのもしゃくだと思い,
嵐の過ぎ去った水底に目を凝らしました。
これか!
モエギハゼsp
ちびっこだ。かわいいけどまだきれいじゃない。
この時のモエギの撮影時間はわずか1分間。
とても満足のいく写真は撮れませんでしたが
さすがに「これ以上この水深にいると,
あとあとのダイビングにひびいてくるぞー」
とダイコンが警告してくるので,
泣く泣くその場をあとにしました。
速度に気をつけて,ゆっくりゆっくりと浮上。
見るからにおもしろそうな壁も完全スルー。
覗き込みたい穴を横目で見ながら
カメラを一切構えることなく,
安全な水深までただただ浮上するのみ。
思い描いていたダイビングとはほど遠いものとなってしまいました。
軒を貸して母屋を取られる。
してやられたそんな気分です。
便乗させてもらうって,おこぼれに与るってことじゃないですかね?
大人なら常識だと思うのですが,
あまりにもモエギに興奮して我を忘れたのでしょうか?
それともはなから潜ってしまえば早い者勝ちの
突撃体勢のつもりだったのでしょうか?
イケイケどんどんのダイビングでどれだけ得られるものがあるのでしょうか?
お見受けしたところかなりのベテランダイバー風だったのですが,
それは私の見当違いだったようです。
ま,いいケロ。
また次回,今度はこっそりリクエストして
ゆっくり撮らせてもらいましょう。
次の日ケロリ。です。
コメント
遅レスになってしまいましたが、、、
なんとも納得イカナイ、災難ネタですね。
たぶん、ドロっぽいところだから、一人、一個体ぐらいじゃないと撮れないですよね、皆一緒ではムリムリ。(たぶん、そのグループじゃ撮れなかっただろうし)
でも、最後の1分で撮るあたりはどこせんさんの
意地を感じさせられました。 お見事です。
アニラオにも居るんですね! ビスタマール、深い方まで潜ったことなかったです。
moguritaoshiさんへ
そうですよね。
海の中だからこそ
もう少し落ち着いて欲しいものです。
今回のアニラオでの唯一の不満ネタです。
moguritaoshiさんもよかったら今度行かれた時にリクエストしてみてください。
ちょっと微妙な水深なんで、
エンリッチとノーマルエアーの選択に悩むかもしれませんが。
そういえば私たちも遅ればせながら
エンリッチの講習受けました。
アニラオで大沢さんに。
ようやくエンリッチデビューです。
今頃コメントを^^;
アニラオ,Aさんにおすすめしようと思います!
私たちも「インストラクター」という肩書のダイバーにナカモトをやられたことが…>_<
私は写真は証拠写真のみなので,せめて先にとらせてほしかった…
人のふり見て…ですね。
めかさん!
いらっしゃいませ。
アニラオはマクロ好きには最高です。
ぜひAさんにお勧めください。
間違いありません。
どこせんお墨付きです。
対岸のソンブレロ島周辺エリアはワイドも綺麗です。いけます。
マクロ好きの私たちでも毎日行ってもいいくらいです。
ぜひご一緒にどうぞ。
被写体の独占&引っ込め&砂の巻きあげ、
ひどいのになると振り返りざまにフィンで吹き飛ばしなどなど、
ダイビングあるあるですね。
ひとのふり見て…
おっしゃる通りです。