クマノミとイソギンチャクの共生関係は、
ダイバーでなくても多くの方がご存知だと思います。
逆にクマノミ以外の魚たちは
刺胞毒をもつイソギンチャクのことを警戒し、
自分から積極的に近づくことはほぼほぼないと思うのですが、
こいつらはまるで違います。
イソギンチャクの脅威なんかまるで頓着しない様子で、
触手の付け根辺りを自由奔放に動き回っています。
一歩間違えば、命取りになることは百も承知だと思うのですが、
彼らがそんな危険を顧みないのは何故でしょう?
実は彼らはベイビーイーターなのです。
マダラギンポやクマノミなどの
生まれたばかりの仔魚を狙って貪り食うのです。
この時はまだクマノミの産卵は行われていなかったのですが、
そろそろ好物にあやかれるシーズンだなと
待ちきれずにスタンバっていたのでしょうか。
赤ん坊喰い。
海の中ではそれが日常ありふれたことだとはわかっていても
あらためて言葉にするとおぞましい。