長崎_辰ノ口でダイビング2012/07/162012/07/16 23:03

G.Wから2ヶ月以上も間があいてしまいました。
せっかくの海の日の休日でしたが,
日本列島に沿って停滞する梅雨前線の影響でこの日も大雨。
それに加えて時折雷鳴がとどろき渡る中,
久しぶりのダイビングを敢行してきました。

土砂降りの雨に急かされ,カミナリにおののきつつセッティング。

海は意外に穏やか。でもどん引きで,エントリーまでが長い。

1本目は西口からエントリーして,
お決まりのコクテンベンケイハゼエリアへ一直線。

コクテンベンケイハゼ
いつもの所に健在でした。
別の穴にもそれらしき影を見かけるものの,
写真にはとらえきれず。

タレクチウミタケハゼが今年も産卵してるかなーと,
帰りに寄って見ましたが,残念ながら所在確認できず。
住処となってたツボカイメンもなんだか元気なさげ。

コガネスズメダイyg
一の段の下で見つけました。
25mmくらいのチビッコです。
ヒマワリスズメダイとの見分けるポイントは腹ビレだそう。
腹ビレが黄色いのがコガネ,白いのがヒマワリ。

撮影しているとミノカサゴの若魚が近づいてきて,
このチビをロックオンしかけましたが,
なぜか途中であきらめて去っていきました。セーフ。チビ命拾い。

浅場に戻っていつものようにオニハゼと格闘しつつ窒素を抜いてエキジット。

2本目は北口からエントリーしてクロの巣方面へ。

オキナワベニハゼ
オキナワベニハゼがやたらと表に出てきてたので,
「オキベニかー」と思いつつもとりあえずちょろっと撮影。
そのうちのある個体が逃げ損じたのか貝殻の中に身を隠しました。
「こんなところに隠れたら袋の鼠ならぬ袋のベニハゼじゃ。」
と思いながらひとしきり撮影してその場を離れました。

家に帰ってパソコンで写真を見てみると,
貝殻の中に等間隔で並ぶ2つの黒点が多数あり。
「こっ,これは卵?しかも孵化間近!」
(ベニハゼの腹の下を凝視すべし)
ああ未熟者。このシチュエーションで卵の保育が思い浮かばぬとは。
卵の中の極小瞳にピントを合わせようと努力することすらできなかった自分に
がっかりだよ。

理由がわかれば,我が子を必死に守らんとするこの姿に納得。
オキナワベニハゼもこんなところに卵を産みつけるということが
わかっただけよしとしよう。

アカオビハナダイ
コロニーがちょっと西側に移動していました。
オスのアカオビ柄もまだ未熟?
通常と違うところの色が濃くなったりしています。

ガラスハゼ
どこせん奥様が珍しく絞って黒抜きで撮影。
黄色とオレンジのムチヤギとの絡みがきれい。

コシオリエビの仲間
エダイボヤギのピンクハウスがお気に入り?

クツワハゼ(ケンカ中?)
形相から必死さが伝わってきます。
2〜3分お互いにゆずらず競い合ってましたが,
手前の個体のこの迫力に押されてか,右奥の個体はすごすごと退散。

マダラギンポ
そろそろマダラギンポも恋の季節。
魅力的なオス(巣)を求めて婚活を兼ねたお散歩中。

ホタテウミヘビ
いつ見ても悪人顔。
近づいたら噛みつかれそうだが,
こちらがにじり寄るとそれにつれて頭をじわじわと沈めていく小心者。

坊津(鹿児島)でダイビング_2012/05/03-062012/05/06 22:53

今年3月に予定していた坊津ツアーは海況が思わしくなく残念ながら中止。
そして今回,GW後半の4連休でリベンジです。
嬉しいことに4日間とも素晴らしい天気に恵まれました。
海上は大きなうねりの波が押し寄せてきていましたが,海中は問題なし。
上げ潮のときは透明度が30m近くはあろうかという程の上々のコンディション。
しかしながら水温は15〜18℃どまり。共生ハゼたちの姿はまだまだ見あたらず。
それでもこの季節ならではの生き物たちの姿をたくさん見ることができました。

ミズヒキガニ
季節ネタ。
水深-30mの砂地に点在する石の上のカイメンそばにて。
通常はシロガヤや海藻片を頭の上にリフティングしているのだが,
この個体は傍らの黄色いカイメンをちぎって持ち上げていました。
そのカイメンにはどんなパワーが宿っているというのか?

オキノスジエビ
これも季節ネタ。華の根の岩場にて。
この時期深場の生活域から-30m付近まで群れが上がってきます。

オキノスジエビの団体
今年は例年以上に個体数が多いらしい。
ぐっちゃり群れてる感じを出して撮影するのは意外に難しい。

オキノスジエビの正面顔
正面から見るとまた別の生き物のようです。

サクラテンジクダイ
けっこうレアだと思います。

セブの水深-30mの水中洞窟で一度見たことがありましたが,

まさか,坊津のありふれた岩陰で観察できるとは!恐るべし坊津。

夜行性で,昼間は洞窟や岩穴に身を潜めているため,

昼間に観察できる場所はそれほど多くはないようです。

普段は単独生活をするということですが,

繁殖時期にはどのようにして相手をみつけるのでしょうか?

夏場に産卵し,他のテンジクダイの仲間と同様口内保育をするようなので,

今後要観察です。


撮影の際には,サイドから1灯ストロボで光を当て,

わざとバックに影をつくりました。

そうすることで上の写真のようにピンク色の影ができ,

桜色のスケルトンボディがより強調されてグッドだと思います。


ちなみにどこせん奥様が発見しました。(これ大事なとこ)



ピグミーシーホース
昨年10月に発見したピグミーシーホースたちが健在でした。
最大4個体見つかっていたそうですが、
今回は3個体しか確認できませんでした。
それでも元気に越冬していてくれてよかった。
ワールドクラスのアイドルが定番ネタになっているのですから、
坊津すごいです。
次は坊津でホムラハゼ発見を目指します。


テヅルモヅルエビ
ピグミーシーホースがいるところから上がったところに、
テヅルモヅルが数体います。
今回初めてテヅルモヅルエビを発見できました。
でも、いざ撮影しようとしてライトの光を当てると、
みるみるテヅルモヅルの腕が丸まっていきます。
そして、まるでエビを守るかのように包み込んでしまいました。
エビの体はテヅルモヅルの色彩に同化しているので、
かなり見つけにくい上に、テヅルモヅルのこの動きで、
撮影はとても困難です。


イソバナカクレエビ
するするとイソバナの枝の陰に隠れてしまうので、
落ち着いて撮影できません。


ニシキウミウシ
浅場に帰ってくると大きなニシキウミウシを見つけました。

こんな感じで撮影しています。


ウミウシカクレエビ

300mmクラスのミカドウミウシを発見したので,

外套膜をチラッとめくってみるとウミウシカクレエビが

隠れていました。

残念ながらペアではなく単独でしたが,

しばらく撮影に付き合ってもらいました。



ヒュプセロドーリス・エマ

浅場の転石域にて発見。

中野理枝さんの「本州のウミウシ」に掲載されている画像は,

鹿児島・海案内の出羽さんが撮影したもので,

しかも撮影地は同じ坊津でした。

割と稀種のようです。



ジュッテンイロウミウシ

こちらも浅場の転石域で発見。

大きさも15mmほどとほどよいサイズで,

色彩もパステル調でとてもかわいらしい。

絞りを開いて青抜きで甘くぼんやり撮りたくなる個体です。



キンメモドキの大群

キンメモドキの群れが大変なことになっていました。

大きな岩が隠れて見えなくなるほどの大群です。

今年は何にしても群れが大きくなる傾向にあるようです。

珍しくイシダイの群れもいました。大中小合わせて30匹近くはいたと思います。



カンパチ若魚の群れ

小さなイワシの群れを追いかけて,

カンパチの若者達がぐるぐると回っていました。



B-POINT前の夕景

絶好の夕陽撮影日和。



モモちゃん

朝夕6回散歩に連れて行きました。

最近オーナーの米永さんと山歩きをしているということで,

前よりかなりたくましくなっていました。

ので,今回かなりハードな散歩を2時間かけてやってみました。

私もへとへとでしたが,モモちゃんもお疲れのようで,

お昼はずっとお休みでした。

あごのせポーズでぐうたらお昼寝中のモモちゃん。



とっても楽しい4日間でした。

ありがとうございました。



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長崎_辰ノ口でダイビング2012/04/28-302012/04/30 23:46

2012年GWの前半3連休は,手堅く辰ノ口へ向かいました。
快晴ベタ凪小潮の超リラックスダイビング日和。
水温も浅場では18度まで上がってきました。
伊王島と伊王島大橋を眺めつつ西口からエントリー。
(OLYMPUS μ725)

イイジマフクロウニが目にはいると,
ダメもとで必ずコールマンシュリンプを探します。
でもいつも居るのはゼブラガニ。
(Nikon D70s)

トゲトサカについていた小さなエビ。
イソハゼに食べられそうになったが,
間一髪,トサカの茂みに逃げ込んだ。
(Nikon D70s)

海藻についていたワレカラ。
(Nikon D70s)
大きな個体の周りには,小さな個体がうじゃうじゃと。
子育てが終了し,親の体から巣立っていった子供達でしょう。

ホシササノハベラの幼魚。
クロの巣の近くで撮影。
(Nikon D70s)

ネンブツダイの大群の下を悠々と泳ぐマトウダイ。
三の段付近に3個体回遊中。
(OLYMPUS μ725)

ついに,今季初確認のコクテンベンケイハゼ。
合計4個体確認できたが,撮影できたのはこの個体のみ。
(Nikon D70s)

シュンカンハゼ。
コクテンベンケイハゼの巣穴付近で発見。
(Nikon D70s)
シュンカンハゼの「シュンカン」は「瞬間」ではなく,
平家物語に出てくる「俊寛」という人物に因んでいるそうな。

クリヤイロウミウシ
(Nikon D90)

フジイロウミウシの背伸び。
(Nikon D90)

ケイウミノウミウシ
(Nikon D90)

ゴマフビロードウミウシ
(Nikon D90)

ミドリアマモウミウシ(?)
ヒラミルミドリガイが居るのと同じミル類の海藻についている。
(Nikon D70s)

ハダカモウミウシの一種?またはこれもミドリアマモウミウシ?
ヒラミルミドリガイが居るのと同じミル類の海藻についている。
背中に貝殻のようなものを背負っているように見える。
(Nikon D70s)

メリベウミウシ
浅場の砂地に漂うフクロノリに紛れていた。
(OLYMPUS μ725)

今回は初物も多く発見できたし,
コクテンベンケイハゼの元気な姿も拝めたので,
大満足のダイビングでした。

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