*メルヘン撮り? ― 2013/09/23 23:23
ベニハナダイの幼魚
撮影者:どこせん奥様
撮影地:坊津(鹿児島)
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/125秒,F5.0,ISO100
撮影機材:ニコンD7000/105mm F2.8マクロ
撮影データ:SS1/125秒,F5.0,ISO100
水中撮影するとき,
メインとなる被写体を綺麗に写したいのは当然のことながら,
できれば,その生き物が住処としているホストや,
画面に映り込む周りの環境なども一緒に綺麗に写すことができると,
とてもうれしい。
手っ取り早く背景処理をしようと思えば,
とりあえず,青抜きか黒抜きでということになると思いますが,
そればかりだとなんだか味気ないし,
毎回似たような雰囲気になってしまって,
変わりばえがしない。
それで,巷ではいま,
「メルヘン撮り」なるものが流行っているようです。
ガンガゼの肛門を青く丸ぼけさせて背景に写し込む,
通称「ガンメル」とか,
同じくウミシダの先端を丸ぼけさせて背景に写し込む,
通称「シダメル」とか,
実際にやったことがないので推測ですが,
キラキラ光る素材をメインとなる被写体の後ろに置いて,
ストロボ光を反射させてカラフルな丸ぼけを生み出す,
通称「キラメル」など。
他にも様々な手法でメルヘンな水中写真を生み出しているそうです。
「キラメル」でネット検索すれば,いろんな作例が出てきます。
確かに,とってもメルヘンチックな写真になるとは思うのですが,
個人的には,「じゃあ,背景にきれいなブルーのプラ板を置いて,
どんな色の海でも超綺麗な青抜きで写真撮ったり,
プラ板の色を替えれば,普通ならなかなか難しい,
ピンク抜きや黄色抜きなんかも簡単にできてしまうってことだし,
そんなことなら,最初から写真を加工したり,合成すれば,
もっと手っ取り早くメルヘン写真ができてしまうよなー」って,
「ガンメル」や「「シダメル」はともかく,
人工物を利用するようなやり方には,
少々疑問を抱いています。
せっかく陸上ではお目にかかれないような,
いろんな生き物たちが居て,
素晴らしい自然の光や影や色や形があふれている水中に,
わざわざ命の危険を冒してまで
ダイビング器材を身にまとって潜って行って,
わざわざ水没の危険を冒してまで
カメラ機材を持ち込んで写真を撮るんだから,
その自然の姿を写すのが楽しいんじゃないかなーと思っています。
でも,写真やダイビングの楽しみ方は人それぞれですから,
それもまたそれ。
私もストロボ光で撮影している時点で,
厳密にはありのままとは言えないですもんね。
そうか,そうだ,「キラメル」で撮影テクニックをマスターして,
実際には自然の環境を活かして,その技を再現するってことなのだな。
で,それはさておき冒頭の写真ですが,
これは人工的な素材は一切なしです。
背景は,岩に付着したホヤやカイメンや藻類たちが
いい仕事をしてくれてます。
生き生きとしている生き物の姿を,
綺麗な背景の中で撮れることって,
そんなにしょっちゅうはないことなので,
たまにこんな写真が撮れると,
とってもうれしい。・・・に違いない。
これは奥様が撮った写真。私は能書き垂れの旦那。
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