銘菓「博多の女(はかたのひと)」にまつわるハプニング2004/12/25 21:27

 パラオへ向かう日の朝10:00に福岡国際空港に到着し、チェック・インと出国手続きを済ませました。それから免税店に立ち寄ったあと、そのすぐ隣のおみやげ屋さんで去年と同じようにクル・コンさんへのおみやげにと銘菓「博多の女」を購入したのですが、これが後々思いもかけないやっかいなことに・・・。
 まずコンチネンタルミクロネシア航空でグアムへ行き、そこからトランジットをしてパラオへと入るいつもの行程ですが、アメリカの厳重な(過剰なほどの)テロ警戒のため、グアムでいちいち入国審査を受けなくてはいけません。その上今では再度手荷物検査まで受けさせられる始末です。
 こちらは怪しいものなど一切所持していないつもりですから堂々と検査を通過するつもりでしたが、ここでなぜかひっかかってしまったのです。それもなんと、福岡国際空港で搭乗直前に購入した「博多の女」が原因で!!
 何が何だか全く訳がわかりません。検査員から「中身は何だ?」と聞かれて「お菓子だ、イッツ、スゥィーツ!!」と答えましたが、どうも金属反応が出てるらしいのです。しきりに「メタル、メタル」とつぶやいています。中身は正真正銘お菓子なのですから、あやしい金属物質など入っているはずはありません。もしもそんなもの入ってたらこっちの方が恐ろしい。
 何度もX線や金属探知器を通してましたが、そのうち中を確かめさせろと言い出しました。もちろん日本のおみやげですから丁寧に包装紙で包まれており、ぴったりとのりづけされています。そんなもの開けられたらたまったものではありません。一度開けてしまえばおみやげにならなくなってしまいます。「ギフトだ!!」と言って拒みましたが、相手も引き下がりません。とうとう包装紙をビリビリ破かれて箱を開けられてしまいました。当然のごとく、中には何も怪しいものはありません。こっちはぶりぶり怒ってましたので、検査員は気まずそうにしてました。
 後でわかったことですが、どうも乾燥剤に似た、パッケージ内の封入ガスの成分を維持するための材料に金属の粉が用いられていたようで、それが反応していたらしいのです。普通なら反応するはずのないごく微量の金属物質ですが、そこまで過敏にやって何の成果があるのでしょう?「博多の女」に入ってる乾燥剤でテロやハイジャックができたらある意味そっちの方がすごいわ!!
 泣き寝入りするのが大っ嫌いなうちの奥さんは、せっかくのおみやげを台無しにされたことに、どうにも腹の虫がおさまらず、その直後すかさずグアムから国際電話をかけて福岡国際空港の売店にクレームをつけ、福岡に帰ってきたら弁償させる段取りをつけました。もちろん、「博多の女」はそのまま返品するということで。こうして、福岡の銘菓は本来の役割を果たすことなく、私たちと一緒にパラオで一週間のバカンスを過ごした後に福岡に帰ってくることになったのでした。 
 グアムの手荷物検査が非現実的なほど過剰であるのは明らかであり、福岡国際空港側にその責任をなすりつけるわけではありませんが、何の非もない私たち消費者が迷惑を被っていながら沈黙しているのは一番よくないわけで、正月休みが明けたら「博多の女」のメーカーである二鶴堂にもクレームをつけてあげなきゃ。グアム対応の「博多の女」をつくってもらうために。
 さらにグアム〜パラオ間で経由したヤップでは、通路をはさんで左側(座席番号A〜C)の座席の人たちはセキュリティチェックのために全員手荷物を持って飛行機から降ろされました。私たちは行き帰りとも右側の席(座席番号D〜F)だったので機内にとどまることができましたが、降ろされた人たちは待合室のような部屋に収監され、トイレに行くにも部屋の出入りの際にチェックを受けなければならなかったとか。聞いただけでもうんざりしてしまいます。このわずらわしさを考えただけでも次回からはJALの直行便を利用したくなる理由として十分です。ああ早く福岡〜パラオ直行便ができないかなあ。

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